同行援護・行動援護従業者養成研修とは|内容と受講方法
同行援護・行動援護従業者養成研修とは
同行援護従業者養成研修と行動援護従業者養成研修は、障害のある方の外出支援に特化した介護・福祉系の資格研修です。どちらも障害者総合支援法に基づくサービスを提供するための専門知識と技術を身につけることを目的としており、視覚障害者や知的・精神障害者などを対象とした外出時の支援を担う人材として活躍するための入口となります。介護職としてスキルアップを図りたい方や、障害福祉分野でのキャリアをスタートさせたい方にとって、取得を検討する価値のある研修です。
同行援護従業者養成研修とは
同行援護は、視覚障害により移動が困難な方に対して、外出時の移動支援・情報提供・代読・代筆などを行うサービスです。同行援護従業者養成研修は、このサービスを担うヘルパーを養成するために設けられた研修制度で、一般課程と応用課程の2段階で構成されています。
対象者
- 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上の資格を持つ方
- 介護福祉士、社会福祉士、看護師など、国家資格を保有する方
- 障害福祉分野での支援業務に従事したい、またはすでに従事している方
一般課程は視覚障害に関する基礎知識と移動支援技術を学ぶ内容で、応用課程はより専門的な支援技術や個別対応力を高める内容となっています。応用課程を修了すると、同行援護サービス提供責任者としての要件を満たすことができます(事業所の運営基準等によって異なる場合があります)。
カリキュラムと研修時間
- 一般課程:合計20時間程度(講義・演習)
- 応用課程:合計12時間程度(演習中心)
一般課程の主な科目には、視覚障害者の心理・障害の理解、移動支援技術(ガイドヘルプの実技)、情報支援と情報提供、代読・代筆の基礎などが含まれます。応用課程では、応用的なコミュニケーション技法や、個別の状況に応じた支援計画の立て方などが扱われます。実技演習が多く含まれるため、実践的な技術が身につく構成になっています。
行動援護従業者養成研修とは
行動援護は、知的障害・精神障害・発達障害などにより、自己判断が困難で行動上の課題がある方を対象に、外出時の危険回避や行動の援護を行うサービスです。行動援護従業者養成研修は、このサービスを担う支援者を養成することを目的としています。
対象者
- 知的・精神・発達障害分野での支援に関心のある介護・福祉職の方
- 介護職員初任者研修以上の資格を保有、または所定の実務経験がある方(受講要件は実施機関により異なります)
- グループホームや就労支援施設などで勤務中の方
カリキュラムと研修時間
行動援護従業者養成研修は、合計24時間程度(講義・演習)で構成されており、以下のような内容が含まれます。
- 知的障害・精神障害・発達障害の理解
- 行動障害の基礎知識と支援技術
- コミュニケーション技術(AAC:拡大代替コミュニケーションを含む)
- 強度行動障害のある方への対応の基礎
- 緊急時の対応と危機管理
- 個別支援計画の基礎的な考え方
演習や事例検討を通じて、現場で即座に活かせる実践力を身につけることに重点が置かれています。
受講方法と費用の目安
両研修とも、都道府県が指定する研修実施機関(社会福祉法人、NPO法人、民間の介護スクール等)が開催しています。研修の日程や形式(集中型・分散型・平日・休日など)は実施機関によって異なるため、複数の機関を比較して自分のスケジュールに合ったものを選ぶとよいでしょう。一部の機関ではeラーニングを活用した講義受講も導入されています。
- 同行援護(一般課程):15,000〜30,000円程度
- 同行援護(応用課程):10,000〜20,000円程度
- 行動援護従業者養成研修:20,000〜40,000円程度
※費用はあくまでも一般的な目安であり、実施機関・地域・テキスト代の有無などにより異なります。自治体によっては受講費用の補助制度が設けられている場合もあるため、居住地の障害福祉担当窓口や各実施機関に問い合わせることをおすすめします。また、制度の詳細や受講要件は改正されることがあるため、受講前に最新情報を確認してください。
受講後にできること・キャリアへの影響
同行援護従業者養成研修(一般課程)を修了することで、障害者総合支援法に基づく同行援護サービスの従業者として勤務するための要件を満たすことができます。応用課程まで修了すれば、サービス提供責任者として事業所の中核を担う立場にステップアップすることも視野に入ります。
行動援護従業者養成研修を修了すると、行動援護サービスの従業者として従事するための要件を満たすことができます。強度行動障害や発達障害のある方への専門的な対応力が高まるため、グループホーム、就労継続支援事業所、相談支援事業所など、幅広い障害福祉サービス事業所での活躍につながります。
いずれの研修も、障害福祉分野で働く上での専門性を示す証明となり、処遇改善加算の要件に関わる場合もあります。すでに介護職として勤務している方が取得することで、職場内での役割の幅が広がるケースも見られます。社会福祉士や介護福祉士などの国家資格の取得を目指す際の実務経験として関連する職場での勤務が活きることもあり、中長期的なキャリア形成においても意義のある研修といえます。
まとめ
同行援護従業者養成研修と行動援護従業者養成研修は、障害のある方の外出を支える専門的なスキルを短期間で習得できる研修制度です。視覚障害支援に特化した同行援護、知的・精神・発達障害のある方の行動援護と、それぞれ異なる専門領域をカバーしており、自身が関わりたい支援の対象や職場環境に合わせて選択することができます。受講前には実施機関の最新情報を確認しながら、自分に合った研修を選ぶことが大切です。
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